私は美術館に行って絵画を見るのが好きです。
どんな絵でも嫌いなものはないのですが、どちらかというと見てすぐわかってしまう写真のような絵画はあまり好きではありません。
カメラを持ち歩いて写真を撮ることも好きなので、写実的な絵画は写真の方がいいじゃないか、写真でいいじゃないかと素人のくせに思ってしまうのです。
今ではデジタル技術も進展していますので、自分が撮影した写真を色彩、濃淡、コントラストなどを変更して自分にしか作ることのできない写真(絵画)を創作することもできるので、写真のような絵画を見ると、前期のように思ってしまうのかもしれません。
こういう私ですから、写実的ではない絵に出会うと、その絵から離れられなくなってしまいます。
その絵の前に立ち尽くし、30分から1時間くらい見入るということがよくあります。
いったい何を意味しているのだろうか、なぜこんな表現にしたのか、作者はどんな人なのだろうか、など色々と考えているうちに、時間がどんどん過ぎていってしまうのです。
そんな考えさせられる絵画の中で最も私が好きなものは、ピカソのゲルニカです。
スペインのプラド美術館の別館で見たときに体が震えるの感じました。
そして、プラド美術館の別館の出口付近にあるショップで迷わずにピカソのゲルニカを幅70センチ~80センチくらいに縮小した絵画を購入したのでした。
家内はそんな高いものをといいましたが、私は絵画購入を後悔していません。
その絵は今でも私の家の居間の壁を飾って、反戦を訴えかけています。