ピカソのモノクロームの絵画が持つ魅力

元々ピカソは、少年の頃、緻密な絵画を描いていました。
まるでその緻密さに飽きたかのように、その後「青の時代」や「バラの時代」、そして「キュビスムの時代」のようなモノクロームの絵画を描き続けてきました。
代表作である「ゲルニカ」は、白黒で描かれています。
まるで、色などそれほど重要ではないと言っているかのようです。
大事なのは、線であるとでも言いたげな作品ばかりです。
確かに、ピカソの絵画が持つ魅力は、その色彩から生まれることは稀なようです。
わずかに、「夢」などの作品が、色彩の美しさによってファンを魅了しているくらいでしょう。
もちろん、「夢」も非常に考え抜かれた線によって描かれています。
小学生の落書きのようだと形容されることが多いピカソの絵画は、実は考えに考え抜かれた線によって構成されています。
線によって、すべての感情をデフォルメしているかのようです。
一つ一つの線からは、描かれている対象物が持つ強い感情が伝わってきます。
そのため、それらの絵画をみた方は強い感慨を持つのでしょう。